肌が乾燥する原因で
肌の乾燥に大きく関わっているのが
肌の一番外側にある
表皮の角層という部分です。
角層では角層細胞や細胞間脂質が
すきまなく並ぶことで
肌のバリア機能が働き、
肌内部から水分が
蒸散するのを防いでいます。
しかし、下記のような要因があると
肌のバリア機能が低下し、
水分が逃げやすい状態になってしまいます。
◎生活習慣による影響
すこやかでうるおいに満ちた肌は、
皮膚の細胞が約4~6週間で生まれ変わる、
ターンオーバーが
正常に行われることで保たれています。
しかし、寝る時間が不規則だったり
夜ふかしを続けたりしていると
就寝中に分泌されるはずの成長ホルモンが
きちんと分泌されなくなり、
皮膚のターンオーバーは
停滞してしまいます。
また、毎日の食事からとる栄養は、
肌細胞の材料となるのはもちろん
ターンオーバーを活性化させる
血液の循環や代謝機能に
活用されています。
そのため、ダイエットや偏食によって
さまざまな栄養が不足すると、
すこやかな肌が育たなくなってしまいます。
さらに、普段の
スキンケアのやり方によっても
乾燥が悪化することがあります。
クレンジングや洗顔のたびに
肌をゴシゴシこすったり、
熱いお湯で洗ったりしてしまう
物理的な刺激も
肌のバリア機能を低下させ、
肌を乾燥させてしまうので要注意です。
◎紫外線
紫外線はシミやシワ・たるみなど
さまざまな肌老化の原因になります。
特にUVB(中波長赤外線)は
肌の表面にダメージを与えて
日焼けを起こし、
角層から水分を奪うとともに
肌をごわつかせてしまいます。
また夏は、大量に汗をかくことで
肌表面のpHバランスが崩れ、
細菌が繁殖し、一時的に
肌のバリア機能が低下することがあります。
また、冷房の影響で
肌の乾燥が進むこともあるため、
日ごろから
保湿ケアを怠らないようにしましょう。
◎年齢と乾燥
角層内の天然保湿因子(NMF)や
皮脂(皮脂膜の主成分)は
年齢とともに減少します。
それにともなって
肌のバリア機能が低下し、
外界からの刺激に弱くなってしまいます。
一方、赤ちゃんは
まだバリア機能が完成していないことから
乾燥によるトラブルを
容易に受けてしまいます。
乾燥によるバリア機能の低下は
年齢を問わず起こることがあります。